一応
ASUS(のライセンス専門会社)とSamsungのSEP訴訟です。4G及び5Gで使用されているSEPでの訴訟であるようです。対象はスマートフォンですね。
訴訟の性質と当事者
訴訟の性質:
ASUS Technology Licensing Inc.(以下、ATL)とCelerity IP, LLC(以下、Celerity)は、Samsungに対して特許侵害の訴訟を起こしています。侵害されたとされる特許は、U.S. Patent No. 10,187,878(以下、'878特許)で、無線通信技術に関連しています。
当事者の詳細:
ATLは台湾に本社を置く企業で、3G、4G、5Gの無線通信技術の開発に注力しています。
Celerityはテキサス州に本社を置き、ATLの特許のライセンス供与と施行に協力しています。
Samsung Electronics Co., Ltd.は韓国に本社を置く企業で、そのアメリカの子会社も被告とされています。
管轄権と裁判地
この訴訟は、テキサス州東部地区の連邦地方裁判所に提出されました。裁判所はこの件に対する主題管轄権を有しています。
Samsungのテキサス州でのビジネス活動
Samsungはテキサス州プラノに「Flagship North Texas Campus」と呼ばれる主要な拠点を持っています。
侵害されたとされる特許
'878特許は2019年1月22日に発行され、"Method And Apparatus For Improving A Transmission Using A Configured Resource In A Wireless Communication System"というタイトルがつけられています。
侵害されたとされるSamsung製品
訴状には、特許を侵害したとされるSamsung製品が多数リストされています。これには、Galaxy Z Flipシリーズ、Galaxy Z Foldシリーズ、Galaxy Aシリーズ、Galaxy Sシリーズなどが含まれています。
ETSIと3GPP
訴状では、European Telecommunications Standards Institute(ETSI)とThird Generation Partnership Project(3GPP)が4Gと5Gの無線技術に関するグローバルな標準を開発していると述べられています。
求める救済
ATLとCelerityは、以下のような救済を裁判所に求めています:
- 特許侵害の確認: Samsungが'878特許を侵害しているとの判断。
- 損害賠償: Samsungの侵害行為による損害賠償の授与。
- 故意の侵害: Samsungの特許侵害が故意であるとの判断。
- 倍額の損害賠償: 35 U.S.C. § 284に基づく倍額の損害賠償。
- 善意の交渉: ATLとCelerityがSamsungとのグローバルライセンス交渉において善意で行動し、ETSI IPRポリシーと競争法に従っているとの宣言。
- Samsungの不誠実な交渉: Samsungが善意で交渉していない、ETSI IPRポリシーに従っていない、そしてETSI IPRポリシーに基づく権利を放棄しているとの宣言。
- 例外的なケース: これが例外的なケースであり、合理的な弁護士費用の授与。
- 会計と追加の損害賠償: 侵害行為と裁判で提示されていない損害賠償、または損害賠償に対する前後の利子の会計。
- 公正な救済: 裁判所が公正と考えるすべての救済。
- その他の救済: その他、求められるか、またはATLとCelerityが権利を有すると考えられるその他の救済。