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1. 調査概要と対象データ

  • 対象企業: 東レ
  • 総文献数: 3,242件
  • 出願日範囲: 2020-01-06 から 2026-01-14
  • 有効特許数: 1,186件 (ステージ「特許 有効」の件数)
  • 共同出願数: 171件 (5.3% の割合)

出願年別件数

2. エグゼクティブサマリー

東レの特許ポートフォリオにおいては、「繊維・織物・不織布」が有効特許199件で最大を占め、同社の基盤あるいは強み技術であることが示唆される。 この分類はFIおよび名称からの機械的アプローチに基づくた。

3. 戦略ドメイン別ポートフォリオ分布

戦略ドメイン 全件数 有効件数 有効率
繊維・織物・不織布 528 199 37.7
電子情報・ディスプレイ・半導体材料 548 182 33.2
高機能フィルム・シート 468 134 28.6
炭素繊維複合材料 289 131 45.3
エネルギー材料・電池部材 292 127 43.5
水処理膜・分離・環境技術 324 124 38.3
高機能樹脂・ポリマー材料 333 112 33.6
その他・測定・製造装置 312 100 32.1
ライフサイエンス・バイオ・ヘルスケア 148 77 52.0

4. 戦略ドメイン別出願推移

戦略ドメイン別出願推移

戦略ドメイン 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026
炭素繊維複合材料 95 62 45 51 32 4 0
繊維・織物・不織布 134 120 101 81 75 17 0
高機能フィルム・シート 114 96 97 84 63 14 0
高機能樹脂・ポリマー材料 94 67 67 52 38 13 2
電子情報・ディスプレイ・半導体材料 128 124 117 91 61 27 0
エネルギー材料・電池部材 101 59 40 41 36 15 0
水処理膜・分離・環境技術 85 52 62 48 55 22 0
ライフサイエンス・バイオ・ヘルスケア 39 38 23 14 19 14 1
その他・測定・製造装置 66 76 67 49 35 19 0

5. 技術ライフサイクル推移

ライフサイクル 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026
研究開発・分析 27 31 32 25 24 17 1
合成・重合 36 35 39 23 21 8 0
成形・加工・製膜 205 146 133 109 86 22 1
製品・用途・複合化 296 222 204 179 138 47 0
その他 292 260 211 175 145 51 1

6. FIによる技術重心分析

FI別出願推移

FIメジャー 件数 技術ラベル
C08J 662 高分子加工
B32B 613 積層体
C08L 521 高分子組成物
C08G 410 高分子化合物(縮合等)
B29C 339 プラスチック成形・接合
C08K 338 高分子添加剤
B01D 316 分離(膜・フィルタ)
D01F 267 化学繊維・紡糸
H01M 245 二次電池・燃料電池
H01L 171 半導体デバイス
G02B 171 光学素子
H10K 165 有機固体デバイス
D04H 163 不織布
G03F 159 リソグラフィ・レジスト
B29K 131 成形用材料

FI × 出願年 (トップ15)

FIメジャー 技術ラベル 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 合計
C08J 高分子加工 194 123 129 97 84 33 2 662
B32B 積層体 179 126 118 88 79 23 0 613
C08L 高分子組成物 172 105 99 78 48 17 2 521
C08G 高分子化合物(縮合等) 120 87 81 65 49 6 2 410
B29C プラスチック成形・接合 98 66 59 65 36 15 0 339
C08K 高分子添加剤 113 62 67 54 31 11 0 338
B01D 分離(膜・フィルタ) 76 53 61 50 53 23 0 316
D01F 化学繊維・紡糸 77 59 55 38 31 7 0 267
H01M 二次電池・燃料電池 87 46 34 37 31 10 0 245
H01L 半導体デバイス 49 49 41 15 12 5 0 171
G02B 光学素子 36 42 32 29 20 12 0 171
H10K 有機固体デバイス 38 44 34 26 17 6 0 165
D04H 不織布 38 28 37 34 22 4 0 163
G03F リソグラフィ・レジスト 37 40 32 33 13 4 0 159
B29K 成形用材料 62 29 11 17 6 6 0 131

近年増減トレンド (2021年〜2024年)

FIメジャー 技術ラベル 前半 後半 増減
D04H 不織布 65 56 -9
B01D 分離(膜・フィルタ) 114 103 -11
H01M 二次電池・燃料電池 80 68 -12
B29K 成形用材料 40 23 -17
B29C プラスチック成形・接合 125 101 -24
G02B 光学素子 74 49 -25
G03F リソグラフィ・レジスト 72 46 -26
H10K 有機固体デバイス 78 43 -35
C08K 高分子添加剤 129 85 -44
D01F 化学繊維・紡糸 114 69 -45
C08G 高分子化合物(縮合等) 168 114 -54
H01L 半導体デバイス 90 27 -63
C08J 高分子加工 252 181 -71
B32B 積層体 244 167 -77
C08L 高分子組成物 204 126 -78

7. キーワードからみた実装・応用テーマ

キーワード別出願推移

キーワード 合計 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026
フィルム 553 133 105 107 111 70 27 0
ポリエステル 332 88 59 66 61 49 9 0
不織布 119 24 19 31 22 20 3 0
複合材料 101 31 22 15 15 17 1 0
プリプレグ 94 36 15 21 11 10 1 0
感光性 92 19 20 19 23 9 2 0
電極 76 26 11 14 13 10 2 0
炭素繊維 70 17 15 16 14 5 3 0
半導体 63 14 9 14 15 6 5 0
セパレータ 57 33 8 7 4 4 1 0
エポキシ 52 17 10 15 4 6 0 0
ポリアミド 44 12 6 12 5 6 1 2

8. 共同出願の構造

主要共同出願先

共同出願先 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026 合計
国立研究開発法人国立がん研究センター 5 6 9 5 8 10 1 44
ダウ シリコーンズ コーポレーション 4 3 6 1 1 0 0 15
出光興産株式会社 0 1 4 0 4 1 0 10
株式会社オンダ製作所 1 0 1 1 4 1 0 8
三井化学株式会社 0 0 0 6 0 1 0 7
タイム技研株式会社 0 0 1 1 3 0 0 5
国立大学法人東海国立大学機構 1 1 1 0 1 0 0 4
コスモ株式会社 0 1 0 3 0 0 0 4
トヨタ自動車株式会社 0 4 0 0 0 0 0 4
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 1 0 0 1 0 1 0 3
TMTマシナリー株式会社 0 0 0 0 3 0 0 3
理想科学工業株式会社 2 0 0 0 1 0 0 3
青木あすなろ建設株式会社 0 2 0 0 0 1 0 3
ミツカワ株式会社 0 1 1 0 0 0 0 2
一般財団法人バイオダイナミックス研究所 0 1 0 0 0 1 0 2

共同出願先カテゴリ分類別推移

共同カテゴリ 2020 2021 2022 2023 2024 2025 2026
その他 12 17 20 11 16 3 0
単独 833 661 583 484 381 127 2
大学・研究機関 9 12 15 10 15 13 1
建設・土木・建材 2 2 1 0 1 1 0
素材・化学 0 1 0 6 1 1 0
電機・IT・制御 0 1 0 0 0 0 0

9. 外部環境・経営戦略との連動

東レが掲げる経営戦略およびR&D方針(「サステナビリティ・イノベーション(SI)」および「デジタル・イノベーション(DI)」へのリソース集中)と、今回の特許分析結果の間には極めて強い相関関係が見出される。

  1. サステナビリティ・イノベーション(SI)との連動

    • 水処理膜・分離・環境技術(全324件 / 有効124件): 地球規模での水不足や環境規制に対応する同社の主力事業「環境・エンジニアリング」を支えるリバースオスモシス(RO)膜や限界濾過膜などの分離技術が活発に出願されており、同社のサステナビリティビジョンと特許出願が密接に一致している。
    • エネルギー材料・電池部材(全292件 / 有効127件): 電気自動車(EV)向けのリチウムイオン二次電池用セパレータフィルム(BSF)や、燃料電池用ガス拡散電極・触媒層(H01M等)への継続的な研究開発投資が、高い有効率(43.5%)として特許重心に現れている。
  2. コア技術「炭素繊維複合材料」の強み持続(全289件 / 有効131件)

    • 有効率45.3%と極めて高く、従来の航空宇宙用途(ボーイング社等向け)だけでなく、近年注力している風力発電用ブレード(回転翼)や高圧水素タンク向け複合材料(CFRP)などの「新エネルギー分野」への技術的移行と多角化が、特許出願内容(B29C70等)からも読み取れる。
  3. 電子材料・デジタル・イノベーション(DI)

    • 電子情報・ディスプレイ・半導体材料(全548件 / 有効182件): 「機能化成品」セグメントの成長エンジンであるOLED(有機EL)ディスプレイ材料や半導体パッケージ用感光性材料、リソグラフィ(G03F等)分野で厚いポートフォリオが形成されている。
    • 出光興産(10件)などとの共同出願は、有機EL材料のオープンイノベーション提携と合致している。
  4. ライフサイエンス領域での選択と集中(全148件 / 有効77件)

    • 有効率52.0%とドメイン中最大であり、休眠化を抑えた密度の高い特許管理が行われている。
    • 特に国立がん研究センター(44件)との圧倒的な共同出願数は、マイクロRNAなどを用いた次世代のがん早期診断チップやバイオマーカー(G01N33/543等)分野での産学官連携による実用化開発の活発さを示しており、ヘルスケア事業のイノベーションの方向性と完全連動している。